過去問を返すと、「後ろの問題は合っていたのに、最初で二つ落とした」という子がいます。式の立て方が分からなかったわけではありません。分数の計算で符号を見落としたり、空欄に入る数が何を表すのか確かめないまま書いたりしています。本人に聞くと、「前半は早く終えたかった」と話します。
手元で確認した芝の算数では、序盤に計算と空欄補充があり、その後に条件整理、図形、速さや水量のグラフ、規則性が続きます。問題数も比較的多いため、前半で時間を使いたくない気持ちは自然です。ただ、急いで解くことと、確かめずに書くことは少し違います。
空欄補充では、計算に入る前に「ここへ入るのは何か」を短く確かめます。人数なのか、回数なのか、長さや割合なのか。これだけで、単位を取り違えたり、途中で出た数をそのまま答えたりするミスが減る子はいます。計算なら、書いた答えの符号、分数、単位を一度だけ見る。長い見直しではなく、数秒の確認です。
塾の計算練習では、時間内に何問できたかが目に入りやすいものです。その練習が悪いわけではありません。ただ、芝の過去問に取り組むときは、「速く解く練習」だけでなく、「空欄の意味を確かめてから式を書く練習」を混ぜたほうが安定する子もいます。
前半を落としたときは、問題全体を解き直すより、原因を一言で残します。「符号」「分数」「単位」「何を答えるか」のどれだったか。次に同じ形の問題を解くとき、自分が止まる場所が分かります。全部をゆっくり読み直すのではなく、落としやすい一点だけを見る。それなら、後半へ進む時間も崩れにくいです。
