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高校一年まで毎年クラスを替える

豊島岡女子学園では、中学一年から高校一年まで、毎年クラス替えを行います。中学の三年間だけではありません。高校へ進む年にも、もう一度クラスが組み替わります。

学校は、その目的を、たくさんの友人と出会い、豊かな個性に触れるためと説明しています。六年間を同じ学校で過ごしても、教室の顔ぶれまで固定するわけではない。毎年、新しい関係の中で学校生活を始める仕組みです。

ここで大事なのは、クラス替えの回数より、高校一年まで続くことです。中学から高校へ上がる節目にも、これまでの関係だけに落ち着かず、同じ学年の別の生徒と過ごす機会を置く。学年全体の中で、知り合う範囲を毎年少しずつ広げる組み方です。

高校二年になると、本人の進路希望に合わせて文系と理系に分かれます。高校三年では、文系も理系も選択科目ごとのクラス編成となり、演習中心の授業へ進みます。学ぶ方向でクラスが分かれる前に、四年間は毎年クラスを組み直すのです。

学校選びでは授業内容に目が向きますが、誰と同じ教室で学ぶかも、六年間の組み方を表します。豊島岡では、前半はさまざまな友人や個性に触れ、後半は進路に応じた学びへ移る。その順番がクラス編成にも表れています。

豊島岡女子学園「カリキュラム(中学校)」

全員参加で毎日一時間

豊島岡女子学園のクラブ活動は全員参加です。希望者だけが放課後に参加する仕組みではありません。しかも活動時間は毎日一時間程度。この二つが、学校公式ページの冒頭に並んでいます。

一時間は、決して長い時間ではありません。学校は、毎日一時間程度の活動時間をいかに集中し、充実させるか、と説明しています。長く残ればそれだけ熱心だ、という考え方ではないのです。限られた時間を仲間と使い、そこで創意工夫を重ねます。

数学部、英語劇部、洋裁部、剣道部などがあり、阿波踊りに取り組む桃李連もあります。文化系から体育系まで活動の分野はかなり広く、入学後に選べるものは一つの方向に偏っていません。

勉強ができたあと、余裕があればクラブもする、という位置づけではありません。全員が学校生活の中にクラブの時間を持つ。一方で、活動は毎日一時間程度です。勉強とクラブをどちらか一方にせず、毎日の中に両方を置く組み方です。

豊島岡のクラブ活動を見るとき、種類や大会成績だけでは分からないものがあります。誰もが参加し、毎日一時間ほどを仲間と使う。その時間の長さまで学校が示しているところに、勉強とクラブ活動をともに大切にする姿勢が表れています。

豊島岡女子学園「クラブ活動」

桃李祭、再申込は10月29日まで

豊島岡女子学園の2026年度桃李祭は、10月31日と11月1日に開かれます。最初の抽選申込は終わりましたが、キャンセルが出た場合の再申込は、10月29日23時59分まで受け付けています。

ただし、いつでも申し込めるわけではありません。空きが出た時間帯だけが対象です。入場は時間帯ごとの予約で、一組三名まで。再入場はできません。10月31日の最初の時間帯は六年生優先ですが、空きがあれば、再申込期間には五年生以下も申し込めます。

再申込を考えるなら、まず家族が参加できる時間帯を決めておいた方がよいでしょう。空きが出てから予定を調整していると、その間に枠が埋まることもあります。入場時間は五つありますから、一つに決めず、参加できる枠をいくつか考えておくと動きやすくなります。

食堂の利用、コーラス部とダンス部の発表、茶道部の体験は、桃李祭の入場とは別に事前予約が必要です。しかも、それぞれ対象となる入場時間帯が決まっています。個別企画の当選後にその予約をキャンセルすると、桃李祭の入場予約もキャンセルされるので、ここは注意してください。

桃李祭は、授業だけでは分からない生徒の活動を見る機会です。最初の抽選で入場枠を取れなかった家庭も、まだ申込の可能性は残っています。空きが出るかは決まっていませんが、WEB予約サイトは確認しておいた方がよいでしょう。

豊島岡女子学園「来校型イベント」

毎朝五分の運針が教えること

豊島岡女子学園では、毎朝五分間の運針を続けます。一枚の布に一本の針を通す。華やかな活動ではありませんが、それを毎朝繰り返すところに、この学校の考え方がよく表れています。

豊島岡が掲げる教育方針の一つは「勤勉努力」です。日々の学習やクラブ活動を通して、真面目に努力を積み重ねることを目標にしています。ただ、その言葉を聞くだけでは、子どもにとっては少し遠い。毎朝、実際に手を動かすことで、学校の方針が生活の中の習慣になります。

運針で大事にされているのは、裁縫の上手さだけではありません。学校は、三年または六年の間続け、入学当初の自分と現在の自分を比べることで、地味な努力を積み重ねる大切さを体得すると説明しています。一日分だけなら、変化はほとんど分からない。しかし、長い時間を置いて振り返れば、自分の手が重ねてきたものが見えてきます。昨日と今日の差ではなく、入学した頃の自分と比べるのです。

六年間には試験も行事もあり、目につきやすい成果はいくつも出てきます。それでも毎朝の五分を続ける。結果が出た日だけを評価するのではなく、何も起きない日に重ねたことも教育にする。そこに豊島岡らしさがあります。運針は、学校が生徒の成長を長い目で捉えていることを伝える習慣です。

豊島岡女子学園「教育方針」

社会の表は数字の前を読む

社会の過去問を直していると、「ここは覚えていなかった」と子どもが言うことがあります。ところが答案を読み直すと、知識がなかったのではなく、割合を実際の人数として比べていた。別の年の数字を使っていた。これは、よくあります。

豊島岡女子学園の2026年度社会3回分には、資料を読み分ける設問があります。第1回では価格指数、気候、輸入、第2回では地形図、河川の流量、施設数、第3回では人口構成、産業、雨温図などです。題材は違いますが、表やグラフから設問に合う数字を選ぶ場面は、3回とも確認できます。

数字を知識と結びつける前に、表題、調査年、単位を確かめます。人や円などの実際の数なのか、全体に占める割合なのか。どの地域や時期を比べるのか。最大や最小を探せばよい問いもあれば、二つ以上の条件に合うものを選ぶ問いもあります。ここを飛ばすと、知識はあっても別の列を使ってしまいます。

直しでは、正誤だけでなく問題用紙の書き込みも読み返します。表題、年、単位を確かめ、使う列や地域を絞った跡があるのに間違えたなら、用語や背景知識が足りなかったのかもしれません。反対に、数字だけへ丸をつけている場合は、資料の読み違いが考えられます。「割合」「増加」「二つ選ぶ」といった設問の言葉を落としていることもあります。

すべてを暗記不足として直すと、復習する範囲ばかりが広がります。2026年度の3回分を使い、誤答の横へ「知識」「資料」「設問」のどこで止まったかを短く残すと、次に直すものが分かります。資料で間違えた問題は、「割合・2020年・3地域」のように使う内容を表のそばへ書いてから、もう一度解けばよいでしょう。

知識が足りなかった問題は、その場で関連単元を全部始めなくてもかまいません。別の課題として控えておく方法もあります。豊島岡女子学園の社会では、数字を眺め始める前に、何を比べた資料なのかを確かめる。暗記を増やすかどうかは、それから考えればよいのです。

算数の条件は図に残す

図形の問題で、本文と図を何度も行き来する子がいます。「こことここが同じ長さだった」「この点は何番目だった」と、そのたびに条件を探し直す。考え方は合っているのに、途中で一つ取り違えて止まってしまう。過去問演習では、そういう答案をよく見ます。

豊島岡女子学園の2023〜2025年の算数では、短い小問の後に、図形や数表、配置など、目で構造を捉える問題が繰り返し見られます。文章が極端に長いというより、扱う条件がいくつもあります。全部を頭の中に置いたまま進めるのは、なかなか難しいものです。

図形なら、番号、長さ、等しい辺や角を、読んだところで図へ書き込みます。あとでまとめて書こうとすると、途中で引いた線と問題文にある条件が混ざりやすくなります。印はきれいでなくてもかまいません。ただ、同じ意味の印を途中で変えないほうが迷いません。

前の小問で出した数値も、解答欄に書いて終わりにせず、使った図のそばへ残します。後の問いで手が止まったとき、その数値や関係が入口になることがあります。せっかく求めた値を、もう一度計算している子も少なくありません。

配置の問題でも同じです。場所に番号を振る、使えない位置に印をつける、確定したものを囲む。条件を一つ読むたびに、図のどこへ反映したかを残します。場合分けが必要なら、簡単な表に移しておくと、重なりや抜けも見つけやすくなります。

過去問の直しでは、正解か不正解かだけでなく、問題用紙に条件が残っているかも見てみます。書き込みがほとんどないなら、解法を増やすより、「条件を読んだら、その場で図へ移す」ことだけを次の一題で試す。直す点は、いったんそこまでで十分です。

理科の計算は比を先に整理する

豊島岡を目指す夏の理科学習では、計算問題に取り組む前に、数値の比を整理する習慣をつけておきたいところです。化学分野では、反応前の物質、結びついた酸素、反応後にできた物質の重さを使って考える問題が出てきます。

数字を見てすぐに式を立てると、何を求めているのか分からなくなることがあります。まず、どの物質とどの物質の重さを比べるのかを確認し、その比を簡単な整数に直します。そこまでできれば、数値が変わっても同じ考え方で解きやすくなります。

夏は、解説の式を覚えるだけで終わらせず、数字を変えた類題まで解いてください。もう一度、自分で比を作れるかを確かめることが大切です。途中で止まったときも、計算方法を探す前に、何と何の比なのかに戻ります。

理科の計算は、難しい公式を増やすより、基本となる比を正しく使えるようにすることが先です。反応前と反応後の重さを表に整理し、必要な量を比から求める練習を、この夏に重ねておきましょう。

応用力を鍛えるには

豊島岡の算数で必要になる応用力は、難問をたくさん解いたから自然に身につくものではありません。大事なのは、問題文に書かれている条件を整理し、自分で図や表に直し、解ける形に持っていく力です。

応用問題というと、特別なひらめきや高度な解法が必要だと思われがちです。しかし実際には、最初から式が見える問題ばかりではありません。文章を読み、条件を拾い、図に書き込み、表を作り、比を置き、場合を分ける。そうした作業を通して、少しずつ問題の形を見えるようにしていくことが求められます。

豊島岡の算数では、規則性、速さ、図形、立体、場合の数などで、この力が問われやすくなります。どの単元であっても、共通しているのは「知っている解法をそのまま当てはめるだけでは足りない」という点です。見たことのある形に似ていても、条件が少し変わると処理の仕方も変わります。そこで必要になるのが、問題を自分の手で整理する習慣です。

たとえば、規則性の問題では、いきなり公式を探すのではなく、まずいくつか実際に書き出します。数の増え方、くり返し方、前の数との関係を見てから、式にしていく。速さの問題では、動きを頭の中だけで追わず、時間、距離、向き、出発点を表や線分図に残します。図形では、わかっている長さや角度、面積比を図に書き込み、どこを比べればよいのかをはっきりさせます。立体では、見えている面だけで判断せず、切断面や対応する辺を紙の上に確認していきます。

つまり、応用力とは「難しい式を思いつく力」ではなく、「ばらばらに見える条件を整理して、使える形に変える力」です。この力を鍛えるには、問題を解いた後の振り返りが欠かせません。答えが合ったかどうかだけで終わらせず、どの条件を使ったのか、どこで図を書いたのか、なぜその表を作ったのかを確認します。

特に大切なのは、解説を読んだ後の扱いです。解説を読めばわかった気になりますが、それだけでは次に同じような問題が出たときに使えません。もう一度、白紙の状態から図や表を作り直してみる。式だけを覚えるのではなく、解き始める前の整理を再現する。この練習を重ねることで、初見の問題にも対応しやすくなります。

また、応用力を鍛える段階では、最初から極端な難問ばかりに手を出す必要はありません。標準問題より少し上の問題を使い、条件を図に入れる、表を作る、場合を分ける、比を置く、といった作業を丁寧にくり返す方が効果的です。解けなかった問題についても、「計算ができなかった」のか、「図が書けなかった」のか、「条件を使い忘れた」のかを分けて考えます。

豊島岡を目指す学習では、正解までの速さだけを追いかけすぎないことが大切です。速く解く力は必要ですが、その前に、条件を落とさず整理できることが土台になります。応用問題に強い子は、最初から答えが見えているのではなく、手を動かしながら答えに近づいていきます。

豊島岡の算数対策では、難問演習の量を増やす前に、まず「整理して考える」練習を積み重ねることです。問題文を読み、図や表に置き換え、条件を使い切る。その習慣が、応用力を支えるいちばん大きな力になります。