過去問は、解いたあとが大事です。点数を見ることも必要ですが、それだけで終わってしまうと、次の勉強につながりません。
特に海城を考えている場合、過去問の直し方を早めに決めておくことが大切です。ただ解いて、答え合わせをして、解説を読んで終わり。これでは、せっかくの過去問が十分に生きません。
海城の問題では、知っているか知らないかだけでなく、問題文をどう読み、条件をどう整理し、どのように答えを組み立てるかが問われます。だから直しも、単に正解を確認するだけでは不十分です。
まず、どこで止まったかを見る
過去問を直すとき、最初に見るのは「正解か不正解か」ではありません。
子どもがどこで止まったのか。どこで迷ったのか。どの問題に時間を使いすぎたのか。ここを見ます。
間違えた問題にもいろいろあります。最初から方針が立たなかった問題。途中までは合っていたのに、最後で崩れた問題。問題文の条件を読み落とした問題。時間があればできた問題。
これらを同じ「×」として扱ってしまうと、直し方を間違えます。
方針が立たなかったなら、類題を何題もやる前に、まず考え方の入口を確認する必要があります。途中で崩れたなら、手順のどこがあいまいだったのかを見る。読み落としなら、解き方よりも問題文への線の引き方や条件整理を直す。
直しは、失点の原因を分けるところから始まります。
解説を読む前に、もう一度考える
答え合わせをしたあと、すぐに解説を読む子がいます。もちろん解説は大事です。ただ、その前に一度、自分で考え直す時間を取った方がよい。
「どこまで自分でできていたのか」
「何が足りなかったのか」
「問題文のどこを見落としていたのか」
これを確認してから解説を読むと、解説の入り方が変わります。
解説を読んで「なるほど」と思うだけでは、次に同じことができるとは限りません。大事なのは、解説の中のどの一手を自分が出せなかったのかを見つけることです。
そこが見つかれば、直しはかなり前に進みます。
全部をやり直さない
過去問の直しで失敗しやすいのは、間違えた問題を全部きれいにやり直そうとすることです。
もちろん理想はそうでしょう。しかし、時間には限りがあります。全部を同じ重さで直そうとすると、結局どれも浅くなります。
まず直すべきなのは、「次に取れるようにしたい問題」です。
明らかに難しすぎる問題は、今の段階では深追いしない。逆に、少し直せば取れた問題、考え方は合っていたのに落とした問題、読み落としで失点した問題は、必ず直す。
この見極めが大事です。
海城の対策では、難問を無理に追いかけるより、取るべき問題を確実に取れるようにすることが大切です。過去問の直しも、その方針で進めた方がよいでしょう。
子どもに説明させる
直しの最後は、子どもに説明させてください。
親が説明するのではありません。子どもが、自分の言葉で「なぜ間違えたのか」「次はどうするのか」を言えるかどうかを見ます。
算数であれば、最初に何に注目するのか。どこに図を書くのか。どの条件を使うのか。
国語であれば、本文のどこを根拠にしたのか。設問では何を聞かれていたのか。答えの中心は何なのか。
理科や社会であれば、知識をどう使うのか。問題が求めているのは、理由なのか、比較なのか、変化なのか。
ここを説明できれば、その直しはかなり意味があります。逆に、解説を読んだだけで説明できないなら、まだ自分のものにはなっていません。
直しノートは短くてよい
過去問の直しノートを作る場合も、きれいにまとめすぎる必要はありません。
大事なのは、次に見るためのメモです。
例えば、次の三つだけでよいでしょう。
一つ目は、間違えた理由。
二つ目は、次に気をつけること。
三つ目は、もう一度解く日。
これぐらいなら続けられます。逆に、解説を丸写しした長いノートは、作っただけで終わることが多い。
直しノートは、勉強した証拠を残すためではなく、同じ失敗を減らすために使うものです。
親が見るべきところ
親が見るべきなのは、点数よりも直しの中身です。
間違いを見て子どもを責める必要はありません。むしろ、間違い方がわかったことを前向きにとらえた方がよい。
「この問題は、条件を一つ見落としていた」
「この記述は、根拠は合っていたが、答え方がずれていた」
「この計算は、途中式を書けば防げた」
このように具体的に見えてくれば、次にやることが決まります。
過去問を解く意味は、そこにあります。
海城の過去問は、解いて終わりではありません。直して、失点の原因を分け、次に取れる問題を増やしていく。その積み重ねが、学校別対策になります。
まずは、点数だけで判断しないこと。そして、間違えた問題を全部同じように扱わないこと。過去問の直し方を決めるだけで、学習の質はかなり変わります。
個別の添削や指導が必要な場合は、邦学館 個別ワークスをご利用ください。
