海城は習熟度別授業を行っていません。成績に応じて教室を分ける方が効率的に見える中で、これはかなりはっきりした選択です。
理由も具体的です。一人で勉強を進めるだけでなく、級友と切磋琢磨し、集団として成長してほしい。学校は授業を六年間の学習の中心に置き、大学入試そのものを目標にはしていません。
ただ、六年間を同じ調子で進むわけではありません。中一・中二は学習習慣、中三・高一は基礎学力、高二・高三は大学受験にも対応する学力を完成する時期と分けています。中一・中二は、与えられたものをこなす勉強から、自ら学び取る学習へ変わる時期です。
高二から文科・理科のコースを選びますが、どちらにも必修科目を多く置きます。受験の効率だけに寄せず、幅広い知識を身につけるという考えがここにも出ています。
私は、海城の魅力は「できる子を早く分ける」ことではなく、違う個性を持つ級友と学ぶ授業を、六年間の中心に置いているところにあると思います。学力を個人競技だけにしない学校なのです。
