海城算数、小問で止まる一題

海城の算数を解いた子が、「小問は急いでやった」と話すことがあります。けれども問題用紙を見ると、計算はすぐ終わっているのに、角度の問題へ線を何本も引いている。整数の問題では、同じ数を何度も試している。小問集合全体が遅いのではなく、一題だけで時計が進んでいるのです。

2023~2025年の海城算数では、冒頭に小問集合が置かれています。計算、割合、整数や数の条件、角度、図形などが並び、その後に図形、場合分け、規則性、立体などの大問が続きます。後半は図や表を作りながら考える場面もあります。小問一題に粘った数分が、後半の手を動かす時間を削ります。ここは得点差が出やすいところです。

過去問では、小問集合にかかった合計時間だけでなく、どの一題で止まったかを見ます。小問を終えるたび、問題番号の脇へ開始から何分たったかを小さく書いておくと、一題ごとの時間がわかります。毎回の練習で行う必要はありません。初回と、直したあとの二回だけでも十分です。

時間がかかった問題は、正解でも途中の紙面を確認します。計算なら、式を狭い場所へ詰めて書き、同じ行を何度も見直していないか。割合なら、「どの量を1とするか」が書かれているか。整数なら、試した数が縦に残っているか。図形なら、与えられた角度や同じ長さを図へ写してから考えたか。子どもが困っている場所によって、直す作業は違います。

次の演習では、考え方が浮かばない問題に印をつけ、いったん先へ進みます。戻るときは、何も書けなかった問題より、式が一本ある問題や、図へ数字を入れた問題から見直します。入口が紙に残っている問題のほうが、短い時間で答えまで届くことがあるからです。解き直しでは、飛ばした判断が遅すぎなかったかも一緒に考えましょう。

家庭で見つけやすいのは、数字の写し違い、途中式の詰まり、試した数を残さない癖です。一方、同じ分野で何度解いても最初の式が出ないなら、その場で単元全部をやり直すと直しが長引きます。問題番号と、どこで止まったかを記録し、別の日の課題や先生への相談に分けてもよいでしょう。海城の小問集合では、「もっと速く」ではなく、時間を失っている一題と、その紙面を探すところから始めましょう。