本郷の手帳は予定表で終わらない

本郷では、生徒一人ひとりが学校独自の手帳を使います。単に授業や提出日の予定を書いておく道具として紹介されているわけではありません。毎日の生活を自分で管理し、日々を振り返りながら先の時間を考えるためのものです。

本郷が掲げる三つの教育方針の一つに「生活習慣の確立」があります。規則正しい生活を心身の成長と結びつけ、学校生活の中で生活のリズムを作っていく。その考えを、毎日使う手帳にまで落とし込んでいます。

学校が決めた時間割に従うだけなら、予定は学校から伝えれば済みます。しかし本郷の手帳は、生徒本人が日々を振り返り、この先を考えるために使われます。何に時間を使ったのか、明日はどうするのか。自分の時間を自分で扱うところに、この手帳の役割があります。

本郷は「自主自立の姿勢を培う6年間」を掲げています。ただ自由に任せることと、自分で生活を整えられることは同じではありません。自己管理を言葉で求めるだけでなく、毎日使える具体的な道具を用意している。ここは、本郷の教育を考えるうえで見落としたくないところです。

学校の魅力は、特別な行事だけに表れるものではありません。今日を振り返り、明日の使い方を考えることを日常に置く。本郷は、自立を言葉だけで生徒に求めているのではないのです。

本郷中学校・高等学校「本郷の教育方針」